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人を助けるすんごい仕組み [by 西條剛央 (著) ]

2012-07-26
人を助けるすんごい仕組み――ボランティア経験のない僕が、日本最大級の支援組織をどうつくったのか 人を助けるすんごい仕組み――ボランティア経験のない僕が、日本最大級の支援組織をどうつくったのか
西條 剛央

ダイヤモンド社 2012-02-17
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posted at 2012/07/26

★━━━こう思ったら読め!━━━━━━━━━━━━━━━━★
  『組織や方法にがんじがらめになっていたら』

   目からウロコかも
★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★

☆気になったキーワード

 『構造構成主義』   『公平主義からの脱却』

 『市民意志機能』   『5%水準』

★━━━━本の著者に聞きたいこと━━━━━━━━━━━━━★
  『原発は再稼働すべきですか?』
                              
   将来を考えたとき、原発の存在をどう捉えるか知りたい
★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★

☆本から得た気づき
━━━━━━あらすじ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ▼『家電から心のケアにつなげる』
 ▼『プロジェクトを成し遂げる「核」を考える』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ▼『家電から心のケアにつなげる』
  昨年3月に発生した東日本大震災の復興を後押しした西條さんの著書です。
  大学講師という肩書きでボランティア経験もない西條さんでありながら、
  いくつものプロジェクトを立ち上げ、復興支援に重要な役割を果たして
  きました。

  その中でも「家電配布プロジェクト」というものが紹介されています。

  本書の目次の中で「家電で心のケアにつながる」というのを見て、
  興味を惹かれました。

  このプロジェクトは、
  生活再建に必要不可欠な家電(例えば、洗濯機、冷蔵庫など)を全国から
  募り、被災地に直接送って配布するものです。
  家電を配布を受ける被災者には罹災証明書を持参するというようなもので、
  その仕組みは至ってシンプル。

  配布する家電に返信用のはがきをつけて、
  「心の問題を抱えているので、専門家から連絡が欲しい」と
  いうようなチェック項目を設け、心のケアにつなげたということです。

  行政で進めるとしたら、一大事になりそうなプロジェクトを
  ツイッターなどを駆使しながら、人のつながりを活用したプロジェクト
  には驚かされました。
  - – – – – – – – – – – – – – – – – –
 ▼『プロジェクトを成し遂げる「核」を考える』
  著者の西條さんは実家が仙台で、また東日本大震災でおじさんが犠牲に
  なられました。

  しかし、本業は大学講師で、これまでボランティア経験がなかったのです。
  ふつうに考えてみると、被災者支援を立ち上げるに当たっては
  かなりのエネルギーが必要であったはず。

  前回ご紹介した「家電配布プロジェクト」や「重機免許取得プロジェクト」
  など多数のプロジェクトを主導するようになったのでしょうか?
  この本を読む上での私の疑問でした。

  その答えとして、西條さんの専門分野である哲学用語の
  「構造構成主義」というキーワードで説明されています。

  正確かつ詳細なところは、本著でご確認いただきたいとおもいますが、
  被災者の「状況」を正確に踏まえた上で、被災者支援という「目的」を
  定めていくことであると、西條さんはおっしゃられています。

  事実、西條さんは何度も被災地に足を運び、情報を入手したり、
  肌で現場の空気を感じながら、プロジェクトを実行してこられました。

  また、プロジェクトを立ち上げても、被災者を支援する人たちの側に
  立った工夫が、仕組みに盛り込まれています。

  例えば、金銭的な支援をする人の関心と方法は以下の通りです。

  1)被災者のために
  2)すぐに  (できるだけ低額で)
  3)効果的に (支援金を一切、人件費に使わない)
  4)できれば簡単に(Paypalなどのカード決済可能なサイトの構築)

  特別むずかしいものではないはずなのですが、プロジェクトを
  作り上げていく礎になっているのだなあと思いました。

  支援者、被災者の間を取り持つコーディネーターという印象を
  本書から受けました。

  また、時代の変化の激しい世の中ですが、物事に取り組みに当たり、
  まさに核心を突いていると思います。

  糸井重里さんが「すんごい仕組み」とおっしゃられているのも頷けました。

★━━━この本を読んで自分が決意したこと━━━━━━━━━★
  『日々、「状況」と「目的」を意識してみる』
                              
   従来からの考え方、方法に縛られないようにしよう
★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★
 
  この本を読むまで、西條さんのことや被災者支援プロジェクトの
  ことを知りませんでした。
  読書後、ブログなどで情報を拝見したところです。

  個人の力は小さいですが、まわりの人々の協力を得ながら、
  支援してこられた実績は素晴らしいとおもいました。

  「クジラ」より「子魚の群れ」を目指せ

  西條さんの言葉が印象的でした。

人を助けるすんごい仕組み
人を助けるすんごい仕組み

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